株式会社フツパー(本社:大阪市淀川区、代表取締役CEO:大西 洋、以下「フツパー」)は、社内データを安全に活用し、業務効率の向上を支援するローカルLLMサービス「ラクラグ(らくらくRAG)」の提供を2025年6月1日より開始いたしました。
近年、ChatGPTに代表されるLLM(大規模言語モデル)の活用が広がりを見せる一方で、
・社内機密情報をクラウドにアップロードできない
・高性能なAIを導入したいが、セキュリティや運用への懸念がある
といった理由で、導入を見送っている企業も少なくありません。
こうした課題に対応するため、フツパーは、社内ネットワーク内で完結し、機密情報を保持したままAIを活用できるローカル型の生成AIソリューション「ラクラグ」を開発しました。これまで製造業におけるAI導入支援で蓄積してきた知見を活かし、さまざまな業種・部門での活用を想定しています。
■ラクラグの特徴

1. セキュアなローカル環境での運用
・クラウドに一切接続せず、社内ネットワーク内で完結
・外部への情報流出リスクを抑えた、安全性の高い運用が可能。
2. 高精度な情報抽出と自然な回答生成
・独自の情報抽出およびクエリ補強技術により、レイアウトや図・画像を含む複雑な資料からも情報を正確に抽出
・ローカル環境下でも高精度な応答を実現
3. 多様なファイル形式に対応
・PDF、Word、Excel、PowerPoint、画像など、社内に蓄積されたさまざまな形式の資料を一括で処理・検索することが可能
4. 導入のしやすさと拡張性
・GPU搭載のハードウェアとソフトウェアをパッケージで提供
・初期設定が容易で、導入後すぐに運用を開始できます。また、最新のオープンソースLLMモデルへのアップデートにも対応可能
5. 幅広い業務シーンへの対応
・社内資料の横断検索、要約・要点抽出、契約書や社内規定の整合チェック、Q&A対応、自動ドキュメント生成など、
多様な業務領域での活用が見込まれる
6. 買い切り型パッケージで現場利用を促進
・アカウント数や利用量に応じた従量課金ではなく、買い切り型のパッケージとして提供
・業務現場での継続的な利用を前提とした設計により、使用頻度に比例して業務効率の向上と費用対効果の最大化が期待できる
■背景と課題
JIPDECと株式会社アイ・ティ・アール(ITR)が2025年3月に実施した「企業IT利活用動向調査2025」によると、生成AIを全社的に利用している企業のうち59.9%が「機密情報の外部漏えい」を懸念しており、特定部門で利用している企業でも59.1%が「誤情報の利用による業務影響」を懸念していることが明らかになっています。(出典:JIPDEC・ITR調査)

また、「どの業務に生成AIを活用すればよいか分からない」「導入後の運用体制に不安がある」といった声も多く、特に非IT部門における活用にはハードルが存在しているのが実情です。
こうした状況を踏まえ、現場での業務に安心して導入・運用できるAIツールのニーズが高まっています。
「ラクラグ」は、これらの課題に対応するため、完全ローカル環境で運用可能であり、ハードウェアとソフトウェアをワンパッケージ化することで複雑なセッティングが不要なLLMソリューションとして開発されました。高度な画像解析技術と自然言語処理により、自社のノウハウや知識を資産として、安全かつ有効に活用するための基盤を提供します。
フツパーは今後も、「ラクラグ」の提供を通じて企業の業務の属人化解消・生産性向上を支援し、ナレッジ活用とDX推進を後押ししてまいります。