概要
株式会社フツパー(以下、当社)は、東京都が推進する「Be Smart Tokyo MATCHING PROGRAM supported by eiicon」において、2025年3月に足立区のモビリティテーマ「コミュニティバスの乗降データを活用した、運行ダイヤの最適化や合理化」で協創パートナー企業に採択され、このたび当社が提案したダイヤ案をもとに、2026年2月にダイヤ改正として実装されました。
本プロジェクトは、データに基づき区民の日々の移動課題に向き合い、検証段階で終わることなく、実際に利用者の暮らしに届くサービスとして実装されました。
※Be Smart Tokyo スマートサービス実装促進事業者株式会社 eiicon の支援を受けています。
背景となる社会課題
全国的に、少子高齢化の進行に伴う公共交通利用者の減少や、慢性的なバス運転士不足により、バス路線の維持が困難になっています。
特に2024年4月から適用された「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」により、運転士の労働環境改善が進む一方で、人材不足がさらに深刻化しています。
足立区内においても、路線バスの運行終了や減便が相次ぎました。そこで足立区は、コミュニティバス「はるかぜ」のうち7路線について、区とバス事業者の双方が連携・協働を行い区民の移動手段を維持していくとともに、利用実態に合った最適かつ効率的な運行を推進していくことを目的としたはるかぜ協働事業を令和6年度から開始しています。
(引用:https://www.city.adachi.tokyo.jp/kotsu/aidaiyakaisei.html )
プロジェクトの目的と取り組み
◆ 区民の日々の移動に寄り添う
本プロジェクトの目的は、はるかぜ協働事業7路線の運行状況を分析して運行ダイヤの最適化を図り、区民の日々の移動をより快適にすることです。
足立区のコミュニティバス「はるかぜ」では、以下のような課題がありました。
- 朝の通勤時間帯、道路渋滞により予定時刻に到着しない
- 特定の時間帯に利用者が集中し、一部の路線、一部の便で混雑が発生している
- 昼間の時間帯は利用者が少ない
こうした課題を解決し、利便性を向上するため、AI分析による運行ダイヤの改善を提案しました。
◆ 持続可能な公共交通の実現に向けて
利用者に快適な移動手段を提供し続けるためには、運転士の方々が安心して働ける環境も不可欠です。2024年4月から適用された改善基準告示を満たした労働条件のもと、限られた人的リソースで区民の移動を支え続けられる体制づくりにも取り組みました。
取り組み内容
足立区交通対策課のご協力のもと、はるかぜ協働事業を実施している7路線における乗降者数および遅延データ等を取得・分析しました。
データから見えてきた利用者の移動実態をもとに
- 朝の通勤時間帯の遅延を解消し、予定通りの時刻に到着できるように
- 混雑する時間帯には適切な運行頻度を確保
- 運転士の方々が安心して働ける労働環境の実現
これらを同時に実現する新たな運行ダイヤをバス事業者様と協働で検討し、2026年2月の実装に至りました。
成果
◆ 検証から実装へ
多くのプログラムが検証段階で終了する中、本プロジェクトは実際のダイヤ改正として実装されました。これは、東京都、足立区、運行事業者との協働により、利用者の移動課題解決という共通の目標に向かって取り組んだ結果です。
◆ 期待される効果
- 利用者の移動環境改善: 遅延が解消され、予定時刻通りの移動が可能に。混雑も緩和され、より快適な利用を実現
- 持続可能な運行体制: 運転士の労働環境改善により、地域の移動手段を長期的に維持
- 利用者のQOL向上: データを活用したスマートシティの実現に貢献
今後の展望
当社は、最新のデータ解析技術やAIを活用し、現場に深く入り込んで課題の本質を見極め、実装まで伴走することを大切にしています。
技術は手段であり、目的は現場の課題解決です。当社は今後も、真に解決すべき課題と向き合い、テクノロジーの力で社会に実装可能なソリューションを提供してまいります。
【Be Smart Tokyo MATCHING PROGRAM supported by eiiconについて】
「Be Smart Tokyo」は、東京都が推進する都内全域をフィールドにスマートサービスを実装し、都民の暮らしの利便性・QOL向上を目指す実装促進プロジェクトです。独創性・機動力にあふれるスタートアップ等への支援を通じて、ウェルビーイング・モビリティ・カーボンニュートラル・教育の4つのテーマにおける社会課題の解決に取り組んでいます。
詳細:https://eiicon.net/about/besmarttokyo-matching/
【本プロジェクトに関するお問い合わせについて】
本プロジェクトは、足立区の地域特性や既存の運行体制、利用者の移動実態など、現場に深く入り込んだ上で実現したものです。他の地域への展開については、各地域の特性を十分に理解した上での個別の検討が必要となります。