Usecase

【AI×製造業の最前線】川崎重工業株式会社と株式会社フツパー
バイク組み立てラインでAIを活用した作業分析の実験を開始

川崎重工業さま事例

概要

川崎重工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:橋本康彦、以下「川崎重工」)は120年以上に渡って培ったものづくり技術を踏襲しつつ、AI/IoTの積極的な活用による更なる生産性の向上に努めており、株式会社フツパー(本社:大阪市淀川区、代表取締役:大西洋、以下「フツパー」)と協力し、関連会社であるカワサキモータース株式会社(本社:兵庫県明石市、代表取締役:伊藤浩、以下「カワサキモータース」)のバイク組み立てラインにおける、作業分析AIの構築およびその実証実験を行いました。

開発背景・課題

従来のカワサキモータースにおける製造工程ではモビリティの種別/製造時期など、環境に合わせて生産工程の最適化を実施していました。一方で、特に組み立てなどの作業自体は人手に依存しており、ラインバランスを踏まえた工程の最適化には各個人の作業時間などを手動で計測する必要がありました。
上記の課題解決のため、カメラによる作業者の撮影およびその行動分析を実施し、生産プロセスの最適化に繋がる知見を得ることを目的としております。

検証概要

本技術の開発により、組み立てラインに設置されたネットワークカメラの映像から、作業者がどのような行動を実施しているのかを分類可能となります。
通常、組み立てラインは場所によって作業者の人数が異なるうえに、ドリルや工具箱等のツールが置いてあるため、作業者の手や姿が隠れてしまうケースが多く、従来の技術では作業者がどのような行動をとっているのか、分析が困難でした。
論文や上記の現場環境の課題をベースに、川崎重工とフツパーが最新技術の応用方法について協議を重ね、「人そのもの」に焦点を当てるのではなく、「バイクと人」、「人とツール」といった物と物の関係性を読み取り、行動を分析する最新技術を用いることで今回の判定が実現に至りました。
本来、個人のスキルや人員配置の組み合わせにより、工程ごとの作業完了時間は想定より前後してしまう可能性があります。

これらの取り組みを行うことで手動での計測を必要とせず動的に作業の時間割合を集計し、たとえば遅延が発生した箇所にアラートを出す即時のサポートや、上記の集計結果を踏まえた最適な人員配置を目指すことが可能となります。

今後の展開

現在、一部の現場にて実証実験が完了しており、今後も本番導入に向けて施策を進めております。
また今回開発をしたAIモデルに新たな機能追加を実施することで他作業場所や事業所への水平展開を目指すべく、両社にて協議を行なっております。
120年以上にわたり、陸・海・空の幅広い事業分野で、ものづくりを通じて高い技術・知見を培ってきた川崎重工と、製造現場を中心に最新のAI技術を導入してきたフツパーが手を取り合うことで日本の次世代を牽引する新たなものづくりに尽力してまいります。

 プレスリリース記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000058475.html

【川崎重工業株式会社 会社概要】
本社所在地:東京都港区海岸1丁目14番5号
代表者  :代表取締役 橋本康彦
設立   :1896年10月15日
資本金  :104,484百万円
従業員数 :38,254人(2023年3月31日現在)
事業内容 :オートバイ・航空機・鉄道車両・船舶・などの輸送機器、その他機械装置の製造URL   :https://www.khi.co.jp/

【株式会社フツパー 会社概要】
本社所在地:大阪市淀川区西中島1丁目11番16号 新大阪CSPビル北館4階
代表者  :代表取締役 大西洋
設立   :2020年4月1日
資本金  :100百万円
従業員数 :55名(2023年10月1日現在)※アルバイト・インターン含む
事業内容 :製造業向けAIサービスの提供
URL   :https://hutzper.com/

【フツパーのサービスに関する問い合わせ】
https://hutzper.com/contact/

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