概要
月島食品工業株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 管野清幸、以下「月島食品工業」と株式会社フツパー(本社:大阪市淀川区、代表取締役CEO:大西洋、以下「フツパー」)は、フィルム包装マーガリンの外観検査をAIに代替し、検査工程の自動化を目指し、開発・実装する。
食品製造工場の慢性的な人手不足や熟練者の育成が難しいという問題解決に向け、人の目よりも高精度な外観検査AIの開発、検査工程の自動化を目指す。
開発背景・課題
日本の製造現場も高齢化、人手不足、原材料費の高騰など多くの課題に直面している。他の業界と同じくDXや自動化が叫ばれる中、特に食品業界は外観における個体差が出やすく、検査基準の標準化が難しい場合が多いため、自動化が進みづらいのが現状である。ロットや製品ごとに検査の合否基準が少しずつ変化する「あいまいさ」に対応するには、カメラ(画像処理)よりも人の目(目視検査)に優位性があった。
しかし、目視検査を長時間続ける検査員の負担軽減や、数年後の人手不足に対応するためにも工程の「自動化」は不可避である。
機能概要
今回開発する外観検査AIは、搬送中のフィルム包装マーガリンの天面及び両端面をカメラにて撮影し、その撮影画像に対してAIによるNG判定を行う。NG判定された製品は既存の排除機構と連携し、自動排除が可能である。
◯検査対象製品
フィルム包装されたマーガリン
(フィルム種20-30種)
◯検査項目/工程
・検査項目: フィルム折込部分の折れ/噛み込み・天面部のマーガリン付着
・検査箇所:三方向(天面・両側面)
・検査装置設置箇所:完成品搬送工程
◯開発期間
5-6カ月(想定)
導入効果
まずは1ラインに導入し、人による目視検査と同等以上の精度が出ること、新たな検査項目が追加されても対応できることに重点を置き、製造ラインへ実装する。実績が期待以上であれば、他ラインにも導入し、検査工程の省人化・自動化の拡大を目指す。
食品製造業におけるDXの推進は、安全・安心の食文化と工場の持続可能な運営を支える上で重要な役割を果たすと考える。これからも「安全とおいしさ」と「健康で豊かな食生活の未来創り」を支えるテクノロジー活用事例になるのではないだろうか。
【月島食品工業株式会社 会社概要】
本社所在地:東京都江戸川区東葛西3丁目17番9号
代表者 :代表取締役社長 管野清幸
設立 :1948年12月15日
資本金 :6億4,000万円
従業員数:600名(2021年12月現在)
事業内容:マーガリン、ショートニングなどの食用加工油脂の製造・販売
油脂利用食品、乳などを主要原料とする食品の製造・販売
チョコレートおよびチョコレート関連製品の販売、冷凍生地の販売
URL :https://www.tsukishima.co.jp/
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