〜設計・製造・品質を接続する因果探索基盤の構築を通じ、製造現場のAI-Ready化を推進〜
この度、株式会社フツパーは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が推進する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/製造業データ等のAI-Ready化に関する研究開発(GENIAC)」において、採択テーマ「AI-Driven Manufacturing基盤の研究開発」の実施予定先として決定されましたので、お知らせいたします。
参画の背景
日本の製造業は高い現場改善力を持つ一方、設計・製造・品質のデータは部門ごとに分断されて管理されており、改善知見が構造化・再利用・横断展開されにくい状態にあります。その結果、改善活動は個別最適に留まり、現場に蓄積された知見が標準や設計に還流されず、組織としてスケールしないという構造的課題が存在しています。
NEDOが推進するGENIACは、こうした製造業データを「AI-Ready」な状態——すなわち、適切に構造化・意味づけされ、AIによる探索・分析・利活用が可能な状態——へと変換するための研究開発を支援するプロジェクトです。今回、36件の応募提案を審査のうえ9社の実施予定先が決定されており、当社はその1社に選ばれました。
当社はこれまで、製造業出身者によるチームが、外観検査AIや人員配置最適化AIなど、現場実装を前提としたAIプロダクトの開発・導入支援に取り組んでまいりました。こうした現場への深い理解と実績を基盤として、今回の研究開発に取り組みます。
研究開発の概要
項目
内容
事業名
ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/製造業データ等のAI-Ready化に関する研究開発(GENIAC)
採択テーマ
AI-Driven Manufacturing基盤の研究開発
実施機関
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
実施期間
2026年度〜2027年度のうち1年間
予算規模
1件あたり5億円以内(負担率:100%NEDO負担)
実施予定先
株式会社フツパー
本研究開発では、設計・製造・品質にまたがるデータをAIが一貫して探索できる状態へと変換する基盤の構築を目指します。製造業の現場では、部門ごとに分断されたデータ構造がAI活用の障壁となっており、当社はこの課題に正面から向き合う技術・手法の確立に取り組みます。
執行役員/エンタープライズAI事業部長 杉山 琢哉のコメント
本プロジェクトは、フツパーがこれまで真正面から向き合ってきた「製造現場におけるAI活用」を、さらに一段引き上げる非常に大きな挑戦です。
現場に眠るデータや熟練者の知見を、生成AIによって実際の改善活動につなげていくことができれば、製造業におけるAI活用のあり方そのものを大きく前進させられると考えています。
まさにフツパーだからこそ挑む意義のあるテーマであり、私自身も大きな可能性とワクワク感を持っています。今後の展開にぜひご期待ください。
テクノキング・オブ・フツパー 今井 亮太のコメント
このたび、GENIACにおける取り組みとして、製造業における生成AI活用を次の段階へ進めるプロジェクトに挑戦できることを、大変意義深く感じています。
フツパーは創業以来、製造業をはじめとする現場において、AIが単なる分析ツールではなく、実際に現場の労働力として機能する世界の実現を目指してきました。これまで、外観検査や行動分析など、現場で起きている事象をAIが捉え、人の判断や作業を支援する技術に取り組んできました。一方で、LLMをはじめとする生成AIが製造現場で真に価値を発揮するためには、現場で取得されたデータをどのように構造化し、文脈を持った知識として活用可能にするかが極めて重要だと考えています。
製造業の現場には、設計情報、工程情報、品質データ、作業動画、熟練者の知見など、改善につながる多くの情報が存在しています。一方で、それらは部門やシステムに分散しており、生成AIが現場の文脈を踏まえて知見を出すことは、まだ容易ではありません。
本プロジェクトでは、こうしたデータをAIが扱いやすい形に整備し、設計・製造・品質をまたいで原因候補や改善余地を探索できる基盤の構築に取り組みます。また、これまでデータ化が難しかった人の作業や判断の過程も、動画解析を通じて構造化し、生成AIが現場で起きている事象をより立体的に理解できる状態を目指します。
私たちは、生成AIが日々の現場データを読み解き、品質低下や作業ばらつきの兆候を捉え、改善につながる仮説を継続的に提示する新しい改善サイクルの実現を目指します。本プロジェクトを通じて、日本の製造業が長年培ってきた現場改善力を生成AI時代にふさわしい形へと拡張し、製造業全体で活用可能なAI-Ready化の方法論と実践知を確立してまいります。
今後の取り組みについて
当社は本研究開発を通じて得られた成果を広く公表するとともに、自社製品・サービスへの応用も検討してまいります。
引き続き、「最新テクノロジーを確かな労働力に」というミッションのもと、AIを通じた日本のものづくりの発展に貢献してまいります。
【将来の見通しに関する注記】なお、本リリースには将来の見通しに関する記述が含まれています。これらは現時点での判断・仮定に基づくものであり、経済環境の変化・競合動向・技術革新等のリスク要因により、実際の結果と異なる場合があります。
GENIACについて
GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)は、経済産業省およびNEDOが推進する、国内の生成AI・産業AIの開発力強化を目的としたプロジェクトです。本テーマ「製造業データ等のAI-Ready化に関する研究開発」では、企業・組織が保有する製造業データをAIが利活用可能な状態へと変換するための手法開発と実証を支援しています。
参考:NEDO公式ページ https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100422.html
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