2023/03/03
川原進也 / ビジネス開発本部 西日本営業部長
香川県出身。成城大学卒業後、新卒で三井住友銀行へ入行。関西にて製造業を中心に中堅・中小企業を担当。ファイナンス、事業承継、DX化推進等を幅広く経験。その後、上場M&Aアドバイザリー企業にてコンサルタント業務に従事。数多く製造業の企業と対峙する中で製造工程の効率化の重要性を実感し、2022年2月より当社に参画。
入社してからの一番大きな変化はどういうものでしたか。
川原さんの転職ストーリー(この時は入社5カ月でした)はこちら
大きいのは、ベンチャーの文化に慣れたことですね。
僕が過去にいた銀行や大手の会社は加点方式じゃないんですよね。アクティブに何か行動するより失敗しない方が評価される、突破力より安定感が求められる、そういうところだったんですけど、ベンチャーでは求められることが違う。
最初はここが一番苦労したところですね。まぁ、逆に失うものは何もないので、怖いものはないはずなんですけどね。そういうマインドになるのに時間がかかったというのが、一番苦労したところですね。
あとは、IT商材というものを全く知らなかったので、その知識の習得には時間がかかりました。
僕が入った当時はまだまだ人数も少なく、新入社員の研修体制も今ほど整っていないというか、個人の動き方を見て周りが足りないところをサポートするという感じだったので、自分で勉強してキャッチアップするしかありませんでした。大変ではあったんですけど、そのおかげで身に付いたこともあります。
ベンチャーでの文化の違いや初めての商材にチャレンジすることで、どういうことが身に付いたんでしょうか。
基本的な商材理解が出来ていたとしても、実際のお客様の現場では基本通りにはいきません。その際の対応力(柔軟性という言葉が近いかもしれないですが)は身に付きました。
どうやったらお客様のやりたいことを上手く実現できる可能性があるかを提示できると、安心していただけるので、そこは意識をしていました。たくさんの現場を経験することで、より幅広い提案が出来るようになるので、現場を意識して動くというのはしていましたね。
あとは、僕の入社当時は本当に社員が少なかったので、エンジニアとの距離がかなり近かったんですよね。
それは今も根付いていて、フツパーは営業とエンジニアがかなり話しやすい環境がちゃんとできていると思いますし、僕自身もエンジニアとの意思疎通を意識して会話するようにしています。
それでも、最初はエンジニアの人たちのすごさが本当にはわかっていなかったと思います。
画像処理のプロの山本(西日本AIエンジニアリング部長)さんや、フツパーの技術を支えているテクノキングの今井くん(データサイエンス部長)など、今ならわかる彼らのすごさがわからなかったんです。だってそんな人今まで会ったことないじゃないですか。
それが、AIのことやフツパーの技術のことを勉強するにつれて、どんなにすごいことかわかってくるんですよ。入社して2~3カ月後には、エンジニアの話がちゃんと理解できるようになっていました。
そういうこともあって、この対応力が身に付くまでは、全然売れる気がしなかったですね。
まずゴールが見えていないので、商談の進め方がわからない。お客様が何を考えているかもわからないし、どこがネックになっているのか、どう解決すれば導入できるのか、何もかもわからない。目隠しして歩いている感じでした。光が見えないのは辛かったですね。
そこから抜け出したと思えたのはいつ頃でしたか。
徐々に感覚が変わってきたのは入社から2カ月経過した頃で、4~5か月後には自信が付いてきました。商材の理解ができてきたのと、1件案件が決まったんですよ。そこから幅が広がったと思います。
商談においては、ゴールが成約だとしたら、ルートはひとつじゃないんですよね。スタート地点から道が見えた状態で進みだせるようになってくると、何かあった時に軌道修正ができたり、道が消えそうだったら他の道を探しておいたり、何ならゴールの数を増やせたり、そういうハンドリングの幅が広がるようになって、面白みがわかるようになってきました。
過去のインタビューで、案件のコントロールができるようになるという目標を1年で達成したいと言っていたんですけど、それができるようになってきたと感じています。まだまだもっと成長できる余地はありますが。
実際に接するお客様の思考を的確に読んでどうやって求めていることに応えるか、ゴールに持っていくのか、というのがわかるようになってきたら、今度は、うちの会社は何ができるのか、今いるエンジニアの誰が何に強いのか、こういうことなら多少難しくても対応できそう、みたいなことを把握していることの大切さが身に沁みて感じるようになってきました。
ここでも、普段からエンジニアと話すことがいかに重要かということを思い知らされましたね。
そんな経験を経て、営業メンバー最年少で本社の営業部長になられたんですね。
僕は性格的に結構細かいと思います。些細なことが気になったりするタイプです。でも、ビジネスにおいては全て細かく100%を求めるのは違うと思っています。必要なところや重要なところには力をかけながら、リソースのかけ方をうまく調整して、効率的に最大限の効果を出す、そういうところを評価されたのかなと思います。
あと、僕は人の意見を尊重することを意識しています。自分とは異なる角度から意見を言ってくれる人の考えは非常に参考になります。議論はもちろん大切ですが、違う意見を取り入れることで成長できると考えています。そのあたりも、部長として必要な人材だと思ってもらえたのかもしれないですね。
そういう意味でも、営業トップのCOO黒瀬とは、根本的な考え方は似ていても得意なことが違うんですよ。なので、相性はいいと思いますね。
部長になってからは、自分の担当の案件だけじゃなくて、営業側のマネジメント、社内の他の部署との調整もしないといけないですし、自分の仕事以外にやらないといけないことが増えました。でも、僕は立場が人を育てると思ってるので、将来的にマネジメントに専念することになった時のために、今はプレイイングマネージャーとして精一杯やろうと思っています。単純にお客様と話すのも好きですしね。
もっとマネジメントに向いてる人が入社したら、僕はプレイヤーに専念した方がいいのかも、とも思うんですよ。でも、幼少期から何かのマネジメントをするのが好きなタイプではあったんです。
野球をずっとやっていて、キャッチャーだったんです。キャッチャーってグラウンドの監督と言われていて、一人だけ反対向いてチームメイトの方を見ているんですよね。配球や守備のポジショニングなど戦略の判断って、結局は確率の問題だったりするんですが、それをロジカルにピッチャーに伝えて、僕の考えに納得してプレーしてもらっていました。とはいえモチベーションが下がらないように好きなように投げさせることもあるし、そういう状況に応じて打った戦略がハマるとすごく気持ちいいんですよね。それがマネジメントというものに最初に触れた時だったと思いますね。
今のフツパーの営業は、川原さんから見てどういうメンバーが揃っていますか。
誤解を恐れずに言うと、皆すごく基礎体力があると思います。頭の回転の速さというか、思慮の深さというか。
自分が何をすべきか自分で考えられる、どういう知識が必要か判断してそれをしっかり勉強できる、あとは、過去に挫折したことあってそこからのリカバーの方法を自分で見つけられる、みたいなことですかね。
うちの会社にはスーパーエリートは向かないと思うんですよ。
AI業界って、どちらかといえば、難しい研究している人が多いイメージがあると思います。でも実際に現場で活躍する人は、営業でもエンジニアでも泥くさいというか、足腰が強い人が向いてるんです。さっきの基礎体力みたいな話でもあるんですけど、土台がしっかりしていて、きつい時に踏ん張れる、どんな時でも考えること止めない、ということが求められます。これはメンタル的にも体力的にもですね。
そういう人が集まってるんで、おもしろいですよね。皆それぞれ自分にはない強さを持ってるし、人によって強さの種類も全然違う。たくましいなと思います。そういうメンバーどうしだと、お互いに信頼も自然とできますよね。
キャリアだけではなく、強みも多彩なメンバーが揃っているということですね! 今後はどういう方を求めていますか。
一言でいうと、「考えられる人」ですね。
今までの経験で、上手くいかない場面のことを思い出すと、ほとんどが準備不足と必要以上の焦りが原因なんですよね。見通しが甘かったり、十分に考えられていなかったり、経験がなかったり。そういう焦りってお客様に伝わるんです。そういう状態で上手くいくわけないですよね。
経験ないのは仕方ないんですけど、それを何でカバーするかというと想像力でカバーするしかない。あらゆるパターン準備する、あらゆる事態を想定する、仮説と検証、それがちゃんと働かないっていうのは思慮が浅いっていうことなんで、当人のやりようで解決できるんですよ。
そういう意味で、考え続ける基礎体力のある人、ですね。今いるメンバーの特徴にも通じるんですけど。