概要
株式会社フツパー(以下「フツパー」)は、全日本空輸株式会社 整備センター(以下「ANA」)と、過去の部品交換履歴と航空機の稼働履歴に関するビックデータをAI解析し、航空機の交換部品需要を予測するAIモデリング手法の検証を開始した。
開発背景・課題
航空機には多種多様な部品が装着されており、整備点検や故障などに際し多くの部品が交換されています。そのため、エアライン各社は、航空機の長いライフサイクルに合わせて、多種多様な部品を長期的に在庫として確保し、日々運航する機体に対し、安定供給する必要があります。その一方、航空機部品には、高い安全・品質要件が求められることや、小ロット生産、長いリードタイム、高額などの特徴もあり、適切な在庫管理や在庫計画は、航空会社において欠かせない重要なテーマです。
航空部品の適切な在庫管理/計画には、部品の需要予測が不可欠であり、本検証では、ANAがこれまで蓄積した膨大なノウハウやデータから、多種多様な部品特性に応じた寿命推定アルゴリズムをフツパーが開発し、開発後は運用するユーザー自らがモデルの精度を向上させることを目指します。
将来構想
この部品需要予測システムが確立すれば、在庫の最適化が可能となり、日々の運航に対しての安定した部品供給と、不必要な部品在庫を回避することによる収益構造の改善等も期待されます。